なにげなくレノファ応援日記

レノファはどこから来たのか、レノファは何者か、レノファはどこへ行くのか

レノファの2017シーズンを振り返ってみる

今季2017シーズンがとうとう終わってしまいました。


終結果は、勝ち点38、11勝5分26敗、48得点69失点(20位)
シーズンずっと降格の危機にありましたが、終盤になって
よかった頃の上野レノファを彷彿とさせるサッカーで驚異的なまくりを見せ、
何とか自動残留圏20位にすべりこみました。


思えば今年最初に上野元監督がシーズン目標をきかれたとき
「いい選手がたくさん入ってきてくれたので安心して見てほしい」
「(具体的な順位目標よりも)毎日毎日をしっかり積み重ねて精一杯の姿を見せたい」
と具体的な目標を一切言わなかったのが気がかりではあったんですよね。
それまでは「JFL4位以内」とか「J3優勝」とか「J2の真ん中より少し上」とか
具体的な目標を言ってきてたのに。


昨年後半、練習を見に行ってたサポ仲間から
「監督と選手がうまくいってないみたいだ」と聞いてましたので
昨オフの大量退団・移籍もむべなるかな、思うように選手が集まってないのかな
と思ってたところ、今季開幕から予想を下回る低空飛行。


開幕から2か月以上たった5月になっても
多くのサポが「チームの連携プレーが全然できてない」と嘆く有様。
こりゃ思ったより根が深そうだと心配していたら
上野監督の解任が発表されてしまいました。
このあたりの事情についてはダークサイドブログさんが緻密な取材にもとづいた
推測記事を書かれてますので、あらためてご紹介しておきます。
http://blog.livedoor.jp/rmdc4/archives/52004982.html


例えばもし今西和男さんがうちのクラブに何らかのお立場でいてくださったら
また違った未来があったのかもしれない……と妄想してみたりもするんですが
今さら言っても詮の無いことですね。


そして猿澤監督代理が2つの難しい試合をしのいだ後、
地球の裏側からカルロス・マジョール監督がやってきてくれました。
ビダル、レオ、アベちゃんを引き連れて。


カルロスの功績は明らかです。
それまでの17試合で勝ち点10、13得点25失点だったチームを
残る25試合で勝ち点28、35得点44失点にまで引き上げてくれました。
「ひょっとして戦術の引き出しをあまり持ってないのかな?」と
一部サポの間から懸念の声もあがってはいましたが、
シーズン途中でほぼ最悪に近い状態のチームを引き受け、
自動残留圏まで持って行ったことはまぎれもない事実。


カルロスの望む戦力を用意して、シーズン最初から戦ったらどうなるのか?
というお題でサポ同士の議論が白熱することもありましたが、
残念なことに、昨日、カルロス監督の解任が発表されてしまいました。
チームをJ2に残してくれたことには厚く感謝したいと思います。
レノファにバーベキューの呪いを残さなかったことも素晴らしい実績でした。
その人柄も含めて、愛すべき監督だったなあ。
http://www.renofa.com/archives/28298/


んで今回の解任発表で気になるのがジャンボ社長のコメントにある
「今後J1昇格を目指していく中で」という言葉。


ジャンボ何をあせってるんだ?頼む、目を覚ましてくれー!
うちはまだそんなクラブじゃないだろ?
もしかしてJ1昇格をあおってくるスポンサーさんか株主さんでもいるのか?
もしそんなスポンサーさんか株主さんがいるなら、お願いだから目を覚ましてくれーー!


そりゃもちろんJ1に上がれたら嬉しいに決まってます。
J1で優勝争いするレノファの姿はレノファサポなら誰もが夢見ることでしょう。
でも今のレノファにとってJ1昇格はまだまだ現実的な目標とはいえません。
考えてみれば、今J2にいること自体が奇跡的なんですよ。


クラブが2013年に発表した
レノファ山口FC 経営計画(2013〜2020)」てのがあるんですが
http://www.renofa.com/pdf/plan/management_plan.pdf
その計画を見てもらったらわかるように、
今のレノファは計画よりもはるか早く進みすぎてるんです。
上野元監督のおかげでチームは一気にJ2まで上がることができましたが
それを支えるクラブの運営体制や地域の支援体制は正直言って
まだそこまで追いついてきてない。
両者の間に大きく開いているギャップの穴をみんなで
一緒になって必死に埋めてるのがレノファの現状です。


足元すらまだ固まってないのに
さらに背伸びしようとつま先立ちしてる姿は見るからに危なっかしい。
J1昇格どころか、かえってあっという間にJ3へ落ちてっちゃいますよ。
「J1昇格」を公然と目標に立てるのであれば
年間売上高20億円&平均入場者数1万人を達成するか
そこに限りなく近づいてからではないのかなあ。
レノファには刹那的な楽しみではなく、息の長い楽しみを求めているので
もっと地面に足をべったりとつけたクラブになってほしいのです。


この際ハッキリ言っちゃいましょう。
今後数年間のレノファの第一目標は「J2にしがみつこう」ですよ。
あわよくばチャンスが来ればプレーオフ圏内を狙わないこともないけど、
まずはJ3に落ちないよう必死にJ2にしがみついて、クラブの土台を固める。
そしてクラブの土台が固まり、年間20億円&平均1万人が見えてきたら
満を持してJ1昇格に挑んでいく。
これじゃないですかね。


今季は何とか20位にすべりこみましたが、
クラブの土台が固まらないままでは、毎年残留争いを繰り返し、
いずれJ3降格するのも時間の問題でしょう。


次の監督の当てがあるからカルロス監督を解任したんでしょうが
ヘタにJ1を目標にかかげてる限り、目標達成できない確率の方が高いワケですから
毎年毎年行き当たりばったりを繰り返すことになってしまいます。
やっぱそうじゃなくて
「数年間はじっくりとレノファサッカーを固める」ことを目標にして
継続性・一貫性のある腰をすえたチーム強化に取り組んでほしいっ!
それが一サポーターとしての願いです。


奇しくも今季最終節で対戦した愛媛FC間瀬監督のこの発言
「それでもやはり崩された部分もありました。その辺はレノファ山口のコンビネーション。(山口の)監督は代わりましたが、これはおそらく何年も前から積み上げているものがしっかりと財産として残って出ているものだと思います。」
https://www.jleague.jp/match/j2/2017/111909/live/#coach


敵ではありますが、間瀬監督がレノファの守っていくべき価値観を
一番(とまでは言わないけれど)よくわかってるよーな気がしました。


クラブは年間売上高20億円を目指し、
サポーターは平均入場者数1万人を目指し、
チームはこれまで積み上げてきた財産をもとにレノファサッカーを磨き上げる。
この三位一体で何年か後にはJ1昇格にふさわしいクラブになれるよう頑張りましょう!


さて今回のブログタイトルを「2017シーズンを振り返る」としてますが
トップチームのシーズンは終わったものの、レディース&ユースのシーズンは
まだ終わってません。


レディースは11/23からチャレンジリーグ昇格をかけた予選大会に出場。
http://www.renofa.com/archives/27648/


ユースもまた12/9に県リーグ1部最終戦を控えています。
http://www.renofa.com/game_schedule2017_u-18/


レノファの試合に飢えたみなさん、ぜひ応援に行ってみてください!
レディース&ユースもなかなかの底なし沼ですよ。