Jリーグ入りを目指す地域リーグクラブの中で、財務状況が明らかになっているところはほとんどなく、レノファも以前はウェブサイトや広報紙で年間予算・決算を公表してたのですが、悲しいかな、近年は秘密のベールに覆われがちとなっております。
そんな中、過去の財務状況を知りうるほぼ唯一のクラブがあります。その名はカマタマーレ讃岐さん。四国新聞さんの記事を通じて、JFL昇格までの軌跡をたどることが可能です。
- カマタマーレ、四国サッカーリーグ3季目検証|四国新聞(2007/11/17)
この記事によると、2007年当時の年間運営費は約2000万円だった模様。
- Jリーグ目指し会社化−カマタマーレ讃岐|四国新聞(2008/01/17)
- 最短3年で“J”へ−カマタマーレ讃岐事業計画|四国新聞(2008/02/05)
2008年1月に株式会社化を果たすと、2008年度は収入4500万円、支出5800万円という強気の赤字前提予算を組みますが……
- 強化費1.5倍の6000万円/カマタマ09年度予算|四国新聞(2009/02/27)
2008年はJFL昇格を果たせず&決算額→収入5600万円、支出6500万円で900万円の赤字。
そこで2009年度はさらに強気の収入8170万円、支出9050万円という予算を組みますが、主要スポンサー(穴吹工務店)の経営悪化などもあり……
- カマタマ、Jリーグ準加盟申請へ/今季事業計画|四国新聞(2010/03/02)
またもJFL昇格ならず&決算額→収入5900万円、支出8200万円で2300万円の赤字。
2010年は支出を大幅削減し、収入6944万円、支出6851万円という現実的予算で望んだところ……
- カマタマーレ讃岐がJFL昇格/香川県勢で初|四国新聞(2010/12/06)
JFL昇格決定。
支出と結果は必ずしも正比例するワケではないのですね。
讃岐のほかを見渡してみますと、ツエーゲン金沢さんやAC長野パルセイロさんもまた、(おそらく)主要スポンサーの撤退等により予算削減を余儀なくされた(と思われる)シーズンに昇格を果たしています。
それじゃ、緊縮財政を布けばJFLに上がれるかと言えば、そーゆーもんでもないのでしょう。一か八かの無謀なギャンブル予算に突っ走るのは愚の骨頂ではありますが、「身の丈経営」という甘い言葉に安住していてもダメ。望ましいのは、少しずつムリを重ねていくぐらいの挑戦的な経営姿勢……と口で言うのは簡単なのですがね。
何はともあれ日々精進。